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Sportsmedicine No.95, 2007
月刊スポーツメディスン 11月号 通巻95号

A4変型判 52頁 中綴じ 定価1,100円(1,000円+税) クリアランスセール特価550円(500円+税)[品切れ]
年間購読料11,000円(10,000円+税)

■特集 腰の疾患--腰椎椎間板ヘルニアと腰部脊柱管狭窄症
腰を傷めている人は多い。休めば治るものであればよいが、手術にいたるものもある。今月は、腰の疾患で代表的な腰椎椎間板ヘルニアと脊柱管狭窄症をテーマにした。前者では、内視鏡による摘出手術を年間300件行っておられる金田医師にその手術について詳しく聞いた。後者については、古賀医師に開窓術と固定術について解説していただき、「ただならぬ腰痛」への注意も上げていただいた。また陸上競技のトレーナーでもある安藤先生に腰痛患者への対応を聞き、陸上女子800m日本記録保持者の佐藤選手に椎間板ヘルニア手術からの復帰という自らの経験について語っていただいた。

1 腰部椎間板ヘルニアの内視鏡摘出手術 
金田国一・医療法人永広会 島田病院 整形外科科長

2 腰部脊柱管狭窄症——整形外科専門医受診のタイミングと治療法について
古賀昭義・医療法人 イトーシン会 市谷八幡クリニック 整形外科

3腰痛のアスリートへの対応
安藤心兵・安藤接骨院 柔道整復師、日本陸上競技連盟トレーナー

The Athlete’s Voice
術後の日本記録樹立を支えたスタッフのサポート
佐藤美保・(株)ナチュリル 陸上競技800m日本記録保持者


Topic Scanning
新しい流れを読む
体育大学の地域貢献とその役割——日本女子体育大学・第5回研究フォーラム

Prevention of Baseball Injuries
投球障害への対応と予防のために
野球肩の診断と治療 
渡邊幹彦・日本鋼管病院スポーツ整形外科

Editorial Report
話題の最前線
中古マシンを美しく整備、機能も外観も整え出荷——10年目に大移転、面積倍増、機能を高め、万全の体制を整えた「ザオバ」

My Fishing Days
70歳からのフィッシング
山口県民総スポーツ参加運動推進委員研修会と仙崎でのキス釣り
宮下充正・東京大学名誉教授

Neo Coordination
「新コオーディネーション論」構築まで
独自のコオーディネーション論にいたる道 その3
荒木秀夫・徳島大学総合科学部教授

Essay on the picture
私の“一枚の絵”
ダビンチの受胎告知から回内回外について
渡會公治・東京大学大学院総合文化研究科身体運動科学、整形外科医

The Opinion
医療現場から
医療制度に関して、アメリカは模範となる国か?
島田永和・島田病院院長

Trainers Activity
JATACのトレーナー実践活動
種目別Ⅱ バスケットボール
佐藤勇司・JATAC北海道 佐藤裕之・JATAC石川

Meridian Stretch
「経絡ストレッチ」——身体の異常判断と修正が容易にできる
経絡ストレッチで症状が改善した例1——パソコンの使用での頸・肩が痛む例と野球で肩が痛む例
朝日山一男・神奈川衛生学園専門学校専任教員

Body Potential
動きへのはたらきかけ
柔軟性の向上Ⅰ
橋本維知子・日本ボディポテンシャル協会主宰

Contribution
寄稿
学生による創作ダンス競技会における医科学サポート報告
大竹祐子・お茶の水女子大学大学院、藤井朋子・関東労災病院、水村真由美・お茶の水女子大学大学院

Exercise File
File 1 機能改善体操
機能改善体操(ボールを使って2)——コーディネーション
尾陰由美子・アクトスペース企画

File 2 介護予防に役立つ機能改善エクササイズ
座位でも効果を引き出せる
石井千恵・医療法人清心会藤沢病院

File 3 忙しい人のためのフェルデンクライスメソッド
脳を鍛えるからだのレッスン————舌と口を活気づける
フランク・ワイルドマン博士、訳:藤井里佳

Hida Report
連載「飛騨通信」
「老人力」について
山田ゆかり・スポーツライター、早稲田大学非常勤講師


 今月の特集は、「腰の疾患」として、腰椎椎間板ヘルニアと腰部脊柱管狭窄症について取材した。
 腰椎椎間板ヘルニアの手術件数が近畿・大阪で1位になったという島田病院。スポーツ整形外科にも力を入れているところで、島田院長には今月から始めた寄稿コーナーのトップバッターとして登場していただいた。取材させていただいたのは金田先生(P.6)。顕微鏡手術から内視鏡手術に移り、現在年間約300件の手術を施行されている。月に平均25件くらいはあるそうだ。
 それくらいの経験を有していても、患者さんのヘルニアが今後どうなるか、簡単には予測できないと言う。これは注射では治らないだろうと思ったものが治ったり、その逆もある。しかし、内視鏡手術の説明を聞いていると、従来のイメージが大きく変わった。実際には簡単なことではないだろうが、技術の進歩を感じざるを得なかった。
 椎間板ヘルニアとともに高齢者では珍しくない脊柱管狭窄症。その固定術という術式の適応について研究されている古賀先生(P.12)に取材。論文の内容は専門的で難しいところがある。しかし、先生の話を聞いて脊柱管狭窄症という疾患の病態像がはっきりし、併せて解説していただいた「ただならぬ腰痛」という概念も重要と思った。開窓術か固定術かという議論は専門家の領域だが、スポーツに関わる人にとってはその知識は有用であろう。
 陸上競技のトレーナーとして知られる安藤先生(P.16)には、医師とともに腰痛を抱えるアスリートへの対応について語っていただいた。Athlete's Voiceにも登場していただいた佐藤(旧性杉森)選手の椎間板ヘルニアの術後の対応は実に興味深い。その後日本記録を樹立したというから、同じような境遇にある選手には励みにまた参考になるのではないだろうか。
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