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Sportsmedicine No.103, 2008
月刊スポ-ツメディスン 8月号 通巻103号

A4変型判 52頁 中綴じ 定価1,100円(1,000円+税) クリアランスセール特価550円(500円+税)[品切れ]
年間購読料11,000円(10,000円+税)

■特集 機能回復--コオーディネーションの視点から
「機能回復」という言葉は比較的こなれたものである。この場合、「身体機能」の「回復」を意味しているが、ではその回復はいかにしてなされるのか。その回復は身体のみのものなのだろうか。かねて「荒木式コオーディネーション」と言ってもよいほど、独自の理論と実践法を構築してきた荒木先生に、「機能回復——身心相関論からのアプローチ」と題したレクチャーをしていただき、荒木ゼミの卒業生4氏を交えて座談会を行った。それぞれ理学療法、中国武術、音楽と脳、心理カウンセリングなど専門・研究領域を有する人たち。コオーディネーションという考え方の地平を拓く特集である。

1 機能回復——身心相関論からのアプローチ
荒木秀夫・徳島大学総合科学部教授

2 座談会:「機能回復」について語る
〔参加者〕
荒木秀夫・徳島大学総合科学部教授
鶯春夫・医療法人 橋本病院リハビリテーション部主任
范永輝(Fan Yong Fui)・四国大学生活科学部
近久幸子・徳島大学大学院ヘルスバイオサイエンス研究部助教
早渕美和子・徳島県障害者支援センター

Topic Scanning
新しい流れを読む
財団法人スポーツ医・科学研究所20周年——20年の成果と今後の展開

Prevention of Baseball Injuries Ⅱ
続・投球障害の予防と対応
投球障害への対応の基本—病態ではなく機能をみる——筒井廣明(昭和大学藤が丘リハビリテーション病院・整形外科准教授)先生に聞く
能勢康史・コンディショニングコーチ

Editorial Report
話題の最前線
スポーツ指導者とスポーツ医学——第34回日本整形外科スポーツ医学会学術集会「会長パネル」より

My Fishing Days
70歳からのフィッシング
IVV・オリンピアード組織委員会と“忍野八海”での渓流釣り
宮下充正・東京大学名誉教授

Meridian Stretch
「経絡ストレッチ」——身体の異常診断と修正が容易にできる
経絡ストレッチで症状が改善した例9
腰痛(脊椎分離症)で悩むバレーボール選手の経絡ストレッチとツボ刺激(その2)
朝日山一男・神奈川衛生学園専門学校

Trainers Activity
JATACのトレーナー実践活動
橋本コンディショニング・コーディネーション・クラブの設立
岸田昌章・JATAC和歌山

Body Potential
動きへのはたらきかけ
呼吸
橋本維知子・日本ボディポテンシャル協会主宰

Exercise File
File 1 医療現場のボールエクササイズ
膝障害と運動療法[理論編]
多久泰夫・たく整形外科医院
File 2 介護予防に役立つ機能改善エクササイズ
特定高齢者指導の考え方
石井千恵・健康医科学協会

Hida Report
連載「飛騨通信」1
サマーワークの意義について
山田ゆかり・スポーツライター


 徳島大学の荒木先生(P.6)とは、コオーディネーションをめぐり何度も取材やインタビューなどで対話を繰り返してきた。いつも数時間に及ぶ。それだけ話題が豊富で、いつも楽しい。
  今回メールや電話で話していたとき「機能回復」というキーワードが出てきた。いったん損傷、低下した機能はいかにして「回復」するのか。機能はある部分に存在するのではなく、身体全体として発揮されるものであろう。すると、部分の修正・修復・改善だけでは、機能の回復はまだ足元を固めたとは言えない。
  これまで本誌では荒木先生のゼミ生にも連載を担当していただいた。そのゼミ生も今は病院、大学、地域の施設などで活動している。その人たちに再び集まっていただき、この問題について語っていただくことになった。
  午後10時スタート。こんなに遅く始めた座談会は初めてである。まず荒木先生が「機能回復——身心相関論からのアプローチ」と題して、障がい者の指導者を対象にした講習会でのスライドをもとに、障がいを抱えたときにどう機能回復していくか、そのプロセスは実はアスリートや音楽家が高いレベルのパフォーマンスを獲得するプロセスと似ているという視点で話が進んだ。
  その後、荒木ゼミOB、OGの4氏を交え、幅広い分野からの視点も交えてディスカッション。途中、荒木先生の「実験」も加わり、まさに実践的な座談会となった。座談会(P.14)は、理学療法士の鶯さん、中国武術の范さん、音楽と脳の研究をされている近久さん、心理カウンセリングを担当している早渕さんの4人。それぞれ個性が光る話で、終了は12時半。翌日のお仕事を考え、そこでいったん解散。
  そのあと荒木先生と話し込むことになり、さまざまな話題で午前4時半まで。あまりにも面白いので、こうして時間を忘れるように話してしまうことが多い。それにしても…。でも楽しい時間でした。原稿をまとめ、見ていただく時間で再度ご迷惑をおかけすることになったが、その面白さはわかっていただけたのではないだろうか。ご意見、感想など、本誌公式ブログからお寄せください。よろしくお願いします。

「アスリートのためのライフスキルプログラム」について
  前号で予告したのだが、今回、特集ページをはじめ、ページ数を要する大型記事が多く、またライフスキルのページがなくなってしまいました。次号は間違いなく。というのも、「アスリートのためのライフスキルプログラム研究会」が定款も含め正式に発足、周辺からのアプローチも多く、バタバタしている最中で、次号でこれまでと今後を整理して、改めて連載として開始します。すみませんが、よろしくお願いします。(清家)


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