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No.1〜138

DVD版 月刊スポーツメディスン
特集パック No.28-137


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Sportsmedicine No.139, 2012
月刊スポ-ツメディスン 2012年4月号 通巻139号

A4変型判 52頁 中綴じ 定価1,100円(1,000円+税) クリアランスセール特価550円(500円+税)[品切れ]
年間購読料11,000円(10,000円+税)


■特集 腰椎椎間板ヘルニアの治療
——保存療法と手術療法

腰椎椎間板ヘルニアに対する治療については、まずは保存療法だが、なかなか改善がみられないときには手術療法が行われている。椎間板ヘルニアの画像と症状は一致しないことは知られているが、ではどう考えればよいのか。今回は、整形外科のドクター2先生と理学療法士の3先生、計4先生にそれぞれの専門領域から語っていただいた。手術自体も進歩し、今回紹介する最小侵襲手術はアスリートには福音。しかし、課題も残されている。

1 アスリートの腰椎椎間板ヘルニアに対する治療
渡辺健一・関東労災病院 整形外科・脊椎外科部長

2 腰椎椎間板ヘルニアの最小侵襲手術――脊椎内視鏡下髄核摘出術(PELD)の実際
坂根正孝・筑波大学医学医療系整形外科 次世代医療研究開発・教育統合センター

3 腰椎椎間板ヘルニアの理学療法
伊藤俊一・埼玉県立大学 保健医療福祉学部理学療法学科 教授、福島県立医科大学 特任教授、理学療法士

4 腰椎椎間板ヘルニアの保存療法――その可能性
吉村直心・やまぎわ整形外科 理学療法士

特集頁例  msm139.pdf *注1


Topic Scanning
新しい流れを読む
ジュニア・アスリートのためのスポーツ外傷予防――2012年日本臨床スポーツ医学会公開シンポジウム

Essay on the Picture
私の“一枚の絵”
逆シングルと呼ばないで
渡會公治・帝京平成大学教授、整形外科医

Sports & Law
基礎から学ぶ「スポーツと法」
スポーツトレーナー・契約上の注意点とリスク管理
高松正裕・スポーツ法政策研究会、京橋法律事務所、弁護士

Sports and Medicine
スポーツと医療の現場から考える
ガムシャラにやらなければならない時。やってはいけない時
河崎賢三・桐蔭横浜大学スポーツ健康政策学部准教授

The Challenge
アスリートの挑戦
ハンドボール競技を通じて日本を笑顔に

Meridian Stretch
「経絡ストレッチ」――身体の異常判断と修正が容易にできる
経絡ストレッチで症状を改善しよう20
ランナーに起こりやすい傷害への対応(2)――鵞足炎
朝日山一男・神奈川衛生学園専門学校

Physical Essay
からだのエッセイ「身体の森」
潜在力
山田ゆかり・スポーツライター 早稲田大学非常勤講師 一般社団法人飛騨シューレ代表理事



 今月の特集を組むに当たって、ふたつの出来事があった。ひとつは、吉村直心先生(P.33)がFacebookで腰椎椎間板ヘルニアの患者さんへの治療経験について書いておられたこと。もうひとつは、テレビで腰椎椎間板ヘルニアの痛みと治療についての番組があり、一般にこれがどう受け止められるのか、アスリートの場合はどうなのかと思ったこと。
 このふたつから、「腰椎椎間板ヘルニア」の治療について、スポーツ医学の専門誌らしくやってみようと思った。
 「編集室だより」に記したように、渡辺健一先生(P.6)には浜さんに取材してもらった。元理学療法士としてアスリートのリハビリテーションに携わっていた人で、専門的な視点をもって取材してもらえると思ったからである。渡辺先生は関東労災病院の整形外科・脊椎外科の医師。腰椎椎間板ヘルニアの保存療法と手術療法についてきれいにまとめていただいた。アスリートの場合、早期復帰を目指すのであれば、手術という選択肢が占める割合が大きくなりそうだ。
 坂根正孝先生(P.11)には、本誌121号で、ラグビー選手らの頚の問題、とくにその手術療法について紹介していただいたが、今回は腰椎椎間板ヘルニアに対するPELDと呼ばれる最小侵襲手術に関して、水戸協同病院での講演から、その部分を紹介させていただいた。侵襲が少ないので、とくにアスリートにとっては、早期に動くことができ、早期復帰が可能になり、まさに福音。局所麻酔で、医師と患者がコミュニケートしながら進められる。技術的には難しいが、今後大いに進歩する分野だろう。
 理学療法士であり、教授として教育にも携わる伊藤俊一先生(P.22)には、理学療法からのアプローチについて聞いた。世界標準であるMcKenzieエクササイズが日本ではあまり行われていないということから始まり、とくに高齢者の場合、いきなり伸展は困難で、そこにもっていくプロセスも示していただいた。
 最後に冒頭の吉村先生は、手術を勧められているけれども、手術したくないという人に、保存療法で試行錯誤しながらやがて改善をみた。失敗談も含め、患者さんと向き合いながら、解決の方法を見出していく過程は非常に興味深かった。保存療法の可能性を感じる話だ。(清家)


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