ストレングス&コンディショニング第3版

Thomas R. Baechle
Roger W. Earle   編


日本語版総監修 金久 博昭・東京大学教授
監修 岡田 純一・早稲田大学准教授

B5判 オールカラー 720ページ 定価12,000円+税(送料小社負担)

生理学やバイオメカニクスなどの基礎から実際のトレーニング方法まで網羅したバイブル的書籍。ストレングストレーニング&コンディショニングに関して、まとまった内容となっています。第2版に引き続き、写真や図表がオールカラーで見やすくなっています。

原著の前書きより

 1994年、Essentials of Strength Training and Conditioningの初版が刊行された。第2版(2000年)を経て10万部を超え、拡充し最新のものとなった第3版においても、引き続きストレングス&コンディショニング専門職にとって最も包括的な参考書である。本書は30人の専門家が編著者としてストレングストレーニング&コンディショニングに関する科学的原理、概念、理論と、競技パフォーマンスへの適用について調査した。
 解剖学、生化学、バイオメカニクス、内分泌学、栄養学、運動生理学、心理学その他諸科学の最先端の専門家の視点に基づく、安全で効果的なトレーニングプログラムをデザインするにあたっての原則について触れたストレングストレーニング&コンディショニングに関する書籍がないという認識を背景として、初版が生まれたのである。また、当時は意味のある研究やきちんと管理された研究が少なかったことも、包括的な情報源をつくるうえでは妨げとなっていた。ようやくEssentials of Strength Training and Conditioningが刊行されるとすぐに、この分野における決定的なテキストブックとなったのである。
 その6年後に刊行された第2版においては、初版の内容を改めたのみに留まらず、範囲や応用に関して総点検を行った。テキスト全体を通して、各章の編著者は科学をパフォーマンスに転化する最新かつ適切で決定的な研究や概念を用い、ページは100ページ以上増えた。そして章の目的やキーポイント、応用に向けた囲み記事、3つのスポーツ種目に対するレジスタンストレーニングのプログラム例など、多くの学習のためのツールが盛り込まれた。このような改善に加え、すべてカラーとなり、300枚を超えるカラー写真を用いたことで本当に素晴らしいものとなった。

第3版への改訂

 第3版においては、論理的な体裁が整った形でより最新の研究や情報を盛り込み、学生がストレングス&コンディショニング職に向けて準備をする際に、またスポーツ科学の専門家が競技選手のトレーニングに関わる際に、Essentials of Strength Training and Conditioningが最も優れた情報源であるということを再確認するものとなった。主な改善点を以下に示す。

  • 有酸素性運動および無酸素性運動に関する身体の適応について、情報を整理している(第5章、第6章)。
  • パフォーマンスを向上させる物質について、大幅に情報を増やした(第9章)。
  • 栄養に関する情報を最新のものにし、新しいフードガイドピラミッドと、最新の研究に基づく栄養ガイドラインも盛り込んだ(第10章)。
  • 競技特異的な評価のプロトコル、総合評価と記述データのチャートを追加している(第12章)。
  • エクササイズテクニックに関して、新しい写真を使用した(第13章、第14章)。
  • レジスタンストレーニングプログラムのデザインに関するコンセプトについて、新しい用語を用いた(第15章)。
  • 同様にピリオダイゼーションについても新しい用語を用いている(第16章)。
  • スピードとアジリティトレーニングのガイドラインにおいて、簡潔な説明を行っている(第17章)。
  • 有酸素性運動の処方において、手順を踏んだガイドラインを設けた(第18章)。
  • ストレングストレーニング&コンディショニングスタッフの業務、そして施設の管理運営に関するチェックリストを改めた(第21章、第22章)。
目次

第1部 運動科学の概念と適用
第1章 筋系、神経筋系、心臓血管系、呼吸器系の構造と機能
第2章 運動とトレーニングの生体エネルギー論
第3章 レジスタンスエクササイズに対する内分泌系の応答
第4章 レジスタンスエクササイズのバイオメカニクス
第5章 無酸素性トレーニングプログラムへの適応
第6章 有酸素性持久力トレーニングプログラムによる適応
第7章 年齢差・性差とレジスタンスエクササイズ
第8章 競技への準備とパフォーマンスの心理学
第9章 パフォーマンスを増強させる物質
第10章 健康とパフォーマンスにおける栄養学的要因

第2部 測定と評価
第11章 テストの選択と実施の原則
第12章 選択したテストの実施、スコアの記録、解釈

第3部 エクササイズのテクニック
第13章 ウォームアップとストレッチング
第14章 レジスタンストレーニングと補助のテクニック

第4部 プログラムデザイン
パートI 無酸素性運動の処方
第15章 レジスタンストレーニング
第16章 プライオメトリックトレーニング
第17章 スピード、アジリティ、スピード持久力の向上
パートII 有酸素性運動の処方
第18章 有酸素性持久力トレーニング
パートIII 運動処方の原理の適用
第19章 ピリオダイゼーション
第20章 リハビリテーションとリコンディショニング

第5部 構成と運営
第21章 施設の運営とリスクマネジメント
第22章 施設運営の方針と手順のマニュアル作成


よくいただくご質問
Q 第2版と比べて、第3版はどのような違いがありますか。改訂のポイントはどのようなものですか?
A 上記(下記)をご覧下さい。第2版と比較して、新しい情報が盛り込まれているのが特徴です。また、第2版のいくつかの章が分割されたり、統合されることで整理されました。

Q 販売するのは英語版でしょうか?
A いいえ。日本語版(翻訳版)です。英語版については、アマゾン(http://www.amazon.co.jp)など、もしくはHuman Kinetics(http://www.humankinetics.com/)にて調べてみてください。

Q 『パーソナルトレーナーのための基礎知識』については、改訂版(日本語版)は出ないのですか。
A 『パーソナルトレーナーのための基礎知識』(原著は“Essentials of Personal Training”、Human Kinetics, 2004)については、日本語版が森永製菓健康事業部より発売されております。ご購入の際には、オンラインショップ(http://www.weidershop.jp/)にてお求め下さい。改訂版の予定などについては、NSCAジャパン事務局にお問い合わせください。

読者からの声
  • 紙の質が変わったからでしょうか、写真や図表がくっきりとした印象があります。
  • ずっしりとした本が届きました。
  • 一冊で、身体の構造も、栄養もエクササイズも大きく概観できる書籍です。
  • デザインも素敵で、見やすいです。じっくり読ませていただきます。

正誤表
第1章 10ページ、表1-1、左側の「特徴」の上から5番目の項目
(誤)疲労しやすさ (正)疲労への耐性

第3章 59ページ、左段上から15行目
(誤)酵素の運搬能力を (正)酸素の運搬能力を

第4章 97ページ、図4.16右上、手関節−前額面の橈屈の項目
(誤)尺側へのリストカール (正)橈側へのリストカール

第12章 303ページ、重要語句の欄左段、下から4行目
(誤)central tendancy (正)central tendency

第18章 540ページ、左段上から10行目
(誤)計算例をp.494に示す (正)計算例を下に示す

第19章 572ページ、例題1
(誤)b.レジスタンストレーニング (正)抵抗段階(Resistanse Phase)

645ページ、練習問題の回答、第4章、第4問
(誤)a (正)c







(本書の第4版が、2018年1月31日に刊行予定となっております。このボタンは第3版のご購入となりますので、どうぞお気をつけ下さい。)
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